ドローン飛行許可

承認が必要な飛行方法

ドローン飛行許可

こんにちは。

“美し国の行政書士”長谷川です。

前回は、ドローンを飛行させる場合に許可が必要となる一定の空域について説明しました。

今回は、ドローンを飛行させる場合に地方航空局長の承認が必要な「一定の飛行方法」について説明します。

夜間飛行

夜間というのは、国立天文台が発表する日没から日出までの間になります。

夜間は、日中と比べて、ドローンの位置や飛行状態、周囲の状況が把握し難くなるので、その分墜落や機体を見失ない、事故につながる危険性が高いからです。

目視外飛行

ドローンを飛行させる際には、目視により常時監視しなければなりません。

ここでいう「目視」とは、飛行させる者が自分の目で見るということです。

眼鏡やコンタクトを使用によるものは、目視となりますが、双眼鏡、モニターによるものや補助者の目視は、「目視による常時監視」となりません。双眼鏡やモニターを使用すると、視野が狭くなってしまい、周囲の状況な把握ができなくなり、危険だからです。

ゴーグルをつけてドローンを飛ばすFPV飛行というのがありますが、これはドローンの視点の映像をゴーグルに反映させて飛行する方法で、ドローン自体を目視できないので目視外飛行になります。

人又は物件との間に30m以上の距離を保てない飛行

人や物件との衝突を防ぐため、地上又は水上の人又は物件との間に直線距離で30m以上の距離を保たなければなりません。

ここでいう「人」とは、ドローンを飛行させる者、その補助者、飛行の委託者など飛行に直接的又は間接的に関与している者以外の人を指します。

そして物件とは、上記の飛行に直接的又は間接的に関与している者が管理する物件以外の物件を指します。

物件には、自動車、鉄道車両、船舶、建設機械などの車両とビル、住宅、工場、倉庫、橋梁、鉄塔、電柱、電線などの工作物が該当します。

土地、舗装道路など土地と一体となっているものや樹木などの自然物は対象とはなりません。

イベント上空での飛行

催し場所上空においてドローンが落下することにより地上の人に危険が及ぶ可能性が高いため、多数の者の集合する催しが行われている場所の上空を飛行させる場合には承認が必要となります。

ここでいう「多数の者の集合する催し」とは、集合する人の人数や規模だけでなく、特定の場所や日時に開催されるものかどうかにより、総合的に判断されます。

例えば、プロスポーツの試合、スポーツ大会、運動会、野外コンサート、盆踊り大会、デモなどが該当しますが、信号待ちや混雑による人混みなどの自然発生的なものは該当しません。

危険物の輸送

危険物の輸送は、ドローンが墜落したり、輸送中に危険物が漏れたりすると被害が大きくなる危険性が高いので、承認が必要になります。

ここでいう「危険物」とは、火薬類、高圧ガス、引火性液体、可燃性物質類等が該当します。

畑などの農薬散布に使用する農薬も「危険物」になりますので、承認が必要です。

なお、ドローンを飛行させるために必要なバッテリーや燃料などは、「危険物」には含まれません。

物件投下

ドローンから物件を投下した場合、地上の人や建物等に危害を及ぼす可能性があり、物件を投下する際には、機体がバランスを崩しやすくなり危険であるため、承認が必要になります。

「物件投下」には、農薬散布や水などの液体、霧状のものも含まれます。

なお、輸送したものを地面等に置いたり、設置したりする場合は、「物件投下」に該当しません。

以上、ドローンを飛行させる場合に、承認が必要となる6つの飛行方法を説明しましたが、これら以外にも飛行させる際には守らなければならない飛行方法があります。

飛行方法の規制

1. 飲酒時の飛行禁止

アルコール又は薬物の影響により正常な飛行ができないおそれがある間は飛行できません。

アルコールは、体内に保有する量が微量であってもダメです。薬物は、麻薬や覚醒剤はもちろんのこと、医薬品であっても飛行できません。

2. 飛行前の確認

飛行に必要な準備が整っていることを確認する。

① 機体に損傷や故障がないことを確認する外部点検、通信系統や推進系統が正常に作動するかを確認する作動点検を行わなければなりません。

② ドローンを飛行させる空域に航空機や他のドローンが飛行していないか、飛行経路下に第三者がいないかなどの周囲の状況を確認する。

③ 風速や雨量が飛行可能な範囲内であるか、十分な視程が確保されているか等の気象情報を確認する。

3. 衝突予防

航空機又は他のドローンとの衝突を予防する方法で飛行させなければなりません。

ドローンの飛行経路上及びその周辺の空域に飛行中の航空機を確認し、衝突のおそれがあると認められる場合は、ドローンを地上に降下させること、また、 飛行経路上及びその周辺の空域に飛行中の他のドローンを確認したときは、他のドローンとの間に安全な間隔を確保して飛行させるか、 衝突のおそれがあると認められる場合は、ドローンを地上に降下させるなどの措置を講じなければなりません。

4. 他人に迷惑を及ぼすような方法での飛行禁止

不必要に騒音を発したり、急降下させるような飛行方法は禁止されています。

人に向かってドローンを急接近させる行為も危険ですので禁止されています。

ということで、今回は以上となります。

では、また。 See you.

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