補助金

IT導入補助金2024

補助金

こんにちは。

“美し国の行政書士”長谷川です。

今回は、2023年度のIT導入補助金の申請は終わってしまったけど、次回は、IT補助金を使ってみようとお考えの方に、IT導入補助金2024の内容と申請の流れについて分かりやすく解説していきます。

1. 補助の対象となる事業者は?

IT導入補助金は、ITツールを導入して生産性の向上を目指す中小企業・小規模事業者等を支援する制度です。

したがって、補助対象事業者は「中小企業」と「小規模事業者等」となります。(一部、大企業等も対象になるものもあります)

1-1. 中小企業

中小企業とは、業種により次のように定められています。

◆ 製造業・建設業・運輸業・ソフトウェア業又は情報処理サービス業・その他の業種

資本金の額又は出資の総額が3億円以下の会社又は常時使用する従業員の数が300人以下の会社及び個人

◆ 卸売業

資本金の額又は出資の総額が1億円以下の会社又は常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人

◆ 小売業

資本金の額又は出資の総額が5千万円以下の会社又は常時使用する従業員の数が50人以下の会社及び個人

◆ サービス業(ソフトウェア業・情報処理サービス業・旅館業を除く)

資本金の額又は出資の総額が5千万円以下の会社又は常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人

◆ 旅館業

資本金の額又は出資の総額が5千万円以下の会社又は常時使用する従業員の数が200人以下の会社及び個人

1-2. 小規模事業者等

◆ 製造業その他

従業員20人以下の会社及び個人

◆ 商業・サービス業(宿泊業・娯楽業は除く)

従業員5人以下の会社及び個人

◆ サービス業のうち宿泊業・娯楽業

従業員20人以下の会社及び個人

2. 補助対象経費と補助額

IT導入補助金2024では、四つの支援枠が用意されています。

2-1. 通常枠

◆ 生産性の向上に役立つITツール(ソフトウェア、サービス)の導入費用を補助

◆ クラウドサービスの利用料を最大2年分、保守運用等の導入に牽連する費用を補助

 中小企業・小規模事業者等

補助額補助率
5万円 ~ 150万円未満1/2
150万円 ~ 450万円以下

2-2. インボイス枠

◆ 電子取引類型

取引関係において、発注者が負担するインボイス制度に対応した受発注ソフトのクラウドサービスの利用料を最大2年分を補助

補助事業者

 中小企業・小規模事業者等、大企業等

補助額及び補助率

補助事業者補助額補助率
中小企業・小規模事業者等~ 350万円2/3
大企業等1/2
◆ インボイス対応類型

インボイス制度に対応した「会計」「受発注」「決済」のいずれかの機能を有するソフトウェアに加え、PC,タブレット、レジ、券売機等のハードウェアの導入費用を補助

補助事業者

 中小企業・小規模事業者等

補助額及び補助率

補助対象補助事業者補助額補助率
インボイス制度に対応した
会計・受発注・決済ソフト
中小企業50万円以下3/4
50万円超 ~ 350万円2/3(50万円以下は3/4)
小規模事業者50万円以下4/5
50万円超 ~ 350万円2/3(50万円以下は4/5)
PC・タブレット等中小企業・小規模事業者等~ 10万円1/2
レジ・券売機等~ 20万円

2-3. 複数社連携IT導入枠

10社以上の中小企業・小規模事業者等が連携した、インボイス制度への対応やキャッシュレス決済を導入する取組等にかかるインボイス枠インボイス対応類型の対象経費、消費動向等分析経費、連携のための事務費や専門家費を補助

補助事業者

 中小企業・小規模事業者等

補助額及び補助率

補助対象補助額補助率
(1)インボイス枠インボイス対応類型の対象経費上記インボイス対応類型同様上記インボイス対応類型同様
(2)消費動向等分析経費(上記(1)以外の経費)50万円 × 参画事業者数
上限(1)+(2)で3,000万円
(3)事務費・専門家費上限 200万円

2-4. セキュリティ対策推進枠

IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が公表する「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に掲載されているセキュリティサービスの利用料(最大2年分)を補助

補助事業者

 中小企業・小規模事業者等

補助額及び補助率

補助額補助率
5万円 ~ 100万円1/2

3. 申請手続き

申請の準備手続きから完了までの流れを見ていくと次のようになります。

  1. gBiz IDプライムアカウントの取得 ⇨
  2. SECURITY ACTIONの実施 ⇨
  3. みらデジ経営チェックの実施 ⇨
  4. 導入するITツールの選択 ⇨
  5. IT導入支援事業者の選択 ⇨
  6. 交付申請(IT導入支援事業者と連携して作成・提出) ⇨
  7. 交付決定 ⇨
  8. 補助事業の実施(ITツールの発注・契約・支払い) ⇨
  9. 事業実績報告(ITツールの発注・契約・支払い等を行ったことを証する書類を提出) ⇨
  10. 補助金入金 ⇒
  11. 事業実施効果報告

3-1. IT導入支援事業者とは?

IT導入支援事業者とは、補助事業者に対してITツールの説明や導入、補助金の交付申請から実績報告などの申請手続のサポートをする事業者として、事務局等による審査を経て採択された事業者ことをいいます。

補助事業者は、IT導入支援事業者と共に申請手続等を行うことになります。

3-2. gBizIDプライムアカウントとは?

gBizIDとは、法人・個人事業者が申請や届出など様々な行政サービスをインターネットで利用することができる共通認証システムです。

IT導入補助金の申請は、「電子申請」になりますのでgBizIDプライムのアカウントが必要になります。

プライムアカウントは、登録印を押したgBizID申請書に印鑑証明書を添付し、運用センターに郵送すると2~3週間で発行されます。

個人事業者は、マイナンバーカードでのオンライン申請もすることもできます。

3-3. SECURITY ACTIONとは?

SECURITY ACTIONとは、IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が、中小企業等の情報セキュリティ対策の普及を推進するための制度です。

補助事業者である中小企業等は、IT導入補助金を申請するにあたり、「★一つ星」以上の情報セキュリティ対策に取り組むことを「自己宣言」する必要があります。

「一つ星」の内容は、自社のスタッフのセキュリティ意識向上のための取り組みとして、次の「5か条」が定められています。

  1. OSやソフトウェアは常に最新の状態にしよう。
  2. ウイルス対策ソフトを導入しよう。
  3. パスワードを強化しよう。
  4. 共有設定を見直そう。
  5. 脅威や攻撃の手口を知ろう。

IT導入補助金の申請には、SECURITY ACTIONの実施が要件となっています。

3-4. みらデジ経営チェックとは?

IT導入補助金は、ITを導入することにより生産性の向上を目指す中小企業・小規模事業者等の支援をすることを目的としています。

そのため、先ずは自社が置かれている経営環境を分析し、自社が抱える課題を知って、その課題の解決に適したITツールを選択することが求められます。

みらデジ経営チェックでは、経営に関する簡単な設問に回答することで、自社がどのような経営課題を抱えているかを分析し、その結果を元に専門家の相談を受けることができます。

経営に関する設問は、次の5項目です。

  1. 経営者としての夢・ビジョンについて
  2. 経営上の課題について
  3. ITツール・デジタルサービスについて
  4. 経営やデジタル化に対する取り組み状況や意識について
  5. 経営課題の解決方法について

通常枠の申請には、事前にみらデジ経営チェックの実施が必須要件となっています。

4. 公募日程

IT導入補助金2024の公募開始は2月16日(予定)になっています。

支援枠 / 類型締切日
□ 通常枠
□ インボイス枠(電子取引類型)
□ セキュリティ対策推進枠
第1次締切3月15日
第2次締切4月15日
第3次締切5月20日
□ インボイス枠(インボイス対応類型)第1次締切3月15日
第2次締切3月29日
第3次締切4月15日
第4次締切4月30日
第5次締切5月20日
□ 複数社連携IT導入枠第1次締切4月15日

5. まとめ

IT導入補助金申請のポイントとしては、

🔹 事前に、g Biz IDプライムアカウントの取得、SECURITY ACTIONの実施、みらデジ経営チェックの実施をやっておかなければならない。

🔹 ITツールは、IT導入支援事業者から購入しなければならない。

🔹 交付決定を受けた後に事業に着手(発注・契約)しなければならない。

🔹 購入代金は、一旦全額を支払わなければならない。

🔹 補助金を受けられるのは、各枠ごとに年度毎に1回である。例えば、通常枠とインボイス枠を同時に申請することは可能です。また、採択されなかった場合には、次回以降に再申請することができます。

ということで、今回はこの辺で

では、また。 See you.

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