相続・遺言

代襲相続

相続・遺言

こんにちは。

“美し国の行政書士”長谷川です。

前回は、相続人になるには順番があるというお話をしました。今回は、その相続人となる人が相続の開始以前に既に死亡していたときはどうなるのかについてお話をしたいと思います。

代襲相続

第1順位の相続人となる子が、相続の開始以前に既に死亡していたときは、その者の子が代わって相続人となります。この制度を代襲相続といいます。

例えば、被相続人に2人の子供、太郎と次郎がいて、太郎は相続開始以前に死亡している。死亡した太郎には、一太郎という子供がおり、次郎には、花子という子供がいるとしよう。

この場合、相続人となるのは、被相続人の子である次郎と太郎の代襲相続人である孫の一太郎である。

この代襲相続は、相続人としての子と兄弟姉妹に適用されている制度で、直系尊属は対象となりません。

さらに、先ほどの例で、一太郎には小太郎という子供がいて、一太郎が既に死亡していた場合には、被相続人のひ孫である小太郎が一太郎を代襲して相続人となります。これを再代襲といいます。

この再代襲は、第1順位の子にのみ適用される制度で、兄弟姉妹には適用されません。

代襲原因

相続人となる者が、相続開始以前に死亡している場合の代襲相続について説明しましたが、代襲相続の原因は、この「以前死亡」以外に、「相続欠格」と「排除」が あります。

相続欠格

相続人となる者が、以下に掲げる者である場合には、その者は相続人となることはできません。

  1. 故意に被相続人又は相続について先順位若しくは同順位にある者を死亡するに至らせ、又は至らせようとしたために、刑に処せられた者
  2. 被相続人の殺害されたことを知って、これを告発せず、又は告訴しなかった者(ただし、その者に是非の弁別がない時、又は殺害者が自己の配偶者若しくは直系血族であったときは、この限りでない。)
  3. 詐欺又は強迫によって、被相続人が相続に関する遺言をし、撤回し、取り消し、又は変更することを妨げた者
  4. 詐欺又は強迫によって、被相続人に相続に関する遺言をさせ、撤回させ、取り消させ、又は変更させた者
  5. 相続に関する被相続人の遺言書を偽造し、変造し、破棄し、又は隠匿した者

この場合も、代襲相続となります。

排除

もう一つの代襲原因として、「推定相続人の廃除」があります。

これは、「遺留分を有する推定相続人が、被相続人に対して虐待をし、若しくはこれに重大な侮辱を加えたとき、又は推定相続人にその他の著しい非行があったときは、被相続人は、その推定相続人の廃除を家庭裁判所に請求することができる」というものです。

相続欠格は、上記の事実があれば、何ら手続きをすることなく当然に相続の資格をを失いますが、廃除は被相続人の意志により、家庭裁判所に請求することのよって効力が生じます。また、家庭裁判所に請求することによって、一度行った排除を取り消すこともできます。

廃除の対象となるのは、「遺留分を有する推定相続人」であるため、遺留分を有しない兄弟姉妹は、この対象とはなりません

遺留分って何?ということになりそうですが、また後程説明することといたします。

上記のような代襲原因がある場合は、代襲者が相続人の地位を引き継ぐことになります。

ということで、今回はこの辺で

では、また。 See you.

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